北塚古墳(きたづかこふん)は、広島県福山市駅家町服部永谷にある古墳。広島県指定史跡に指定されている。
概要
広島県東部、神辺平野から北に入った、服部大池から北の谷に面する丘陵端に築造された古墳である。墳丘は削平で失われているほか、1982年(昭和57年)に試掘調査が実施されている。
元々の墳形は明らかでない。埋葬施設としては花崗岩製の組合式家形石棺(または横口式石槨の石槨部)が遺存する。6枚の切石を組み合わせた石棺で、長さ2.34メートル・幅1.41メートル。高さ0.56メートルを測る。蓋石は各辺が丸みを帯びた長方形で、縄掛突起が退化したような装飾を造り出す。出土品としては試掘の際の鉄釘・須恵器(坏)片がある。築造時期は古墳時代終末期の7世紀後半(または7世紀前半)頃と推定され、猪ノ子古墳(福山市加茂町下加茂)のような横口式石槨(石棺式石室)古墳の前段階に位置づけられる。
古墳域は1988年(昭和63年)に広島県指定史跡に指定されている。
文化財
広島県指定文化財
- 史跡
- 北塚古墳 - 1988年(昭和63年)12月26日指定。
脚注
参考文献
(記事執筆に使用した文献)
- 史跡説明板(福山市教育委員会、2013年設置)
- 「北塚古墳」『広島県の地名』平凡社〈日本歴史地名大系35〉、1982年。ISBN 4582490352。
- 小都隆「北塚古墳」『日本古墳大辞典』東京堂出版、1989年。ISBN 4490102607。
関連文献
(記事執筆に使用していない関連文献)
- 「北塚古墳試掘調査」『福山市文化財年報19』福山市教育委員会、1983年。
外部リンク
- 北塚古墳 - 広島県教育委員会「ホットライン教育ひろしま」
- 北塚古墳 - 福山市ホームページ



