株式会社NMK(エヌエムケイ)はかつて東京都千代田区に所在していた、ビデオゲームの開発および、エレメカの開発・販売、ゲームセンター運営を行っていた企業である。
本稿では(株)エヌエムケイの前身にあたる(株)日本マイコン開発についても記載し、区別の必要のない限りはどちらも「NMK」として表記する。
略歴
元ユニバーサルで、テーカンの開発部長を務めていた琴寄幸雄(1948年、栃木県栃木市出身)がテーカン退社後、中里民雄(元ユニバーサル、元カプコン)、牧洋資(元セガ、元カプコン)と共に1985年5月、株式会社日本マイコン開発を創業した。創業当初はゲームメーカーのジャレコからの出資を受け、同社名義のビデオゲームの開発を主に行っていた。
事業の成長・拡大に伴い、琴寄が1989年5月に株式会社エヌエムケイを設立し、その後、株式会社日本マイコン開発を吸収合併した。
1991年発売の『サンダードラゴン』が約5,000枚のヒットを飛ばすなど、設立当初はシューティングゲームを中心にビデオゲーム開発事業は琴寄曰く順調な推移を見せていたが、家庭用ゲーム機の高性能化に伴うAM業界の変化が影響し、次第に業績が低迷。1995年にビデオゲーム開発事業から撤退し、それ以降はゲームセンターの運営事業(1992年 - )とプライズ機の開発事業を展開していた。
1997年3月期には年間売上約13億2千円を計上していたが、景気低迷による売上高の減少と1998年4月のフェイス倒産の影響により資金繰りが悪化、1999年8月6日の臨時株主総会で会社解散を決定した。琴寄自身が清算人となって私的整理が進められていたが、清算中の資金不足により1999年9月16日に2回目不渡りを出し倒産した。
NMKが所有していたゲームなどの権利は、2017年6月29日にゲーム会社のハムスターが継承したことを発表した。
会社概要
主な作品は『サンダードラゴン』。シューティングゲームの開発に定評のあるゲームメーカーで、「硬派」と評される作風が特徴であった。
NMKはビデオゲームのソフトウェア開発だけではなく、基板設計やゲートアレイの基本設計を含むハードウェアの開発に関しても自社で手掛けていた。ジャレコのシステム基板「メガシステム1」の開発をジャレコと共同で手掛けたほか、UPLにNMKが開発した基板を供給していた。
社名のNMKは創業メンバー(中里、牧、琴寄)の頭文字をとったもので、また日本マイコン開発の略称にもなっている。
ビデオゲーム
凡例
- NMK名義で発売されたものおよび、NMKがソフトウェアの開発に関与したものを表に記載している。
- 名義は特記のない限り、タイトル画面のコピーライト表記を参考に記載している。
- 発売時期および名義、販売は特記のない限り、日本国内におけるものを記載している。
- 出典欄には、他社名義の作品がNMK開発であることを示す参考文献を記載している。
備考
- 書籍『ザ・ベストゲーム2』『アーケードTVゲームリスト』には、他社名義のタイトルを含めたNMK開発の業務用ビデオゲームのリストが掲載されているが、その中にはNMK開発ではないことが判明しているタイトルもいくつか含まれている。
タイトルリスト
エレメカ
関連項目
企業
- ジャレコ - NMK開発作品が同社名義で販売されていた。
- シティコネクション - NMK開発作品を含む、ジャレコの権利を継承。
- UPL - NMK開発作品が同社名義で販売されていた。
- ハムスター - NMK開発作品を含むUPLおよびNMKの権利を継承。
- アーケードアーカイブス - ハムスターの展開する業務用ビデオゲームの復刻シリーズで、NMKが開発したタイトルがラインナップに含まれている(ジャレコ名義、UPL名義の作品を含む)。
人物
- 綾部和 - NMKに所属していたゲームクリエイター。
- HIDE-KAZ - NMKに所属していたゲーム音楽家。
- 並木學 - NMKに所属していたゲーム音楽家。
脚注
注釈
出典
外部リンク
- NMK Co. Ltd.(英語) - MobyGames



